1. DMから現実へ飛び出すための心構え
ここまで読んで、ファーストDMでの警戒解除から、3〜5往復の“共感ラリー”までを理解できたはずだ。では、いよいよDMを通じてオフラインの出会いを実現する段階に進もう。
会うことへのハードルは想像以上
どんなにDMが盛り上がっても、女性にとって「実際に会う」という行為は慎重にならざるを得ない部分がある。特に、まだ相手の素性が確実にわからない段階であればなおさらだ。
- 「相手は危険人物じゃないか?」
- 「実際に会ってみて幻滅するかもしれない…」
- 「そもそも何をするのかイメージが湧かない」
こうした不安やモヤモヤは、女性側の頭の中で少なからず渦巻いている。だからこそ、会う前に相手の想像をポジティブに広げておくことが極めて重要なのだ。
2. 想像の中で会わせる — 心理的ハードルを下げる演出
本書では、DMにおいて【会う前に“仮誘い”やシミュレーションを促す】手法を推奨している。相手が実際に「もしこの人と会ったら、こんな雰囲気で過ごせるかも」とイメージできるよう、少しずつ導いていくのだ。
具体的な“想像”を誘発するメッセージ例
1. 場所の話題を振る
「最近〇〇というカフェにハマってて、昭和の雰囲気があるんですよ。〇〇さんの写真テーマにも合いそうな気がするんですが、実際に行ったらどんな風に撮るんだろう…ちょっと想像しちゃいました。」
ここで「もし一緒に行ったら」という言葉を使わなくても、“自分と行く可能性”をふんわり匂わせられる。
2.イベント・スポットの情報をシェア
「こんなイベント見つけたんですが、絶対〇〇さん好きそうですよ。いつかお互い時間が合ったら行きたいですね。あ、もちろん無理のない範囲で…!」
「行きたいですね」というフレーズは軽めの誘い。相手から「私も行きたい!」と乗ってくれば、次に進みやすい。
3.“偶然会う”を装う流れ
「もし〇〇に行ったときに、○○さんがそこにいたら…たぶん僕、絶対声かけちゃいます(笑)。でも、それって迷惑ですかね…?」
ここで相手が「全然迷惑じゃないですよ」「私も声かけたいです」と返せば、大きく一歩前進。一気にデートが現実味を帯びる。
なぜこの段階が大事か
人間の脳は、実際に体験していないことでも想像で擬似体験すると、感情や記憶を形成するという特性がある。つまり、相手に「もし会ったら…」「もし一緒に〇〇したら…」というイメージを描かせることで、あなたと会う未来を自然に受け入れやすくなるのだ。
3. “仮誘い”から“直球誘い”へのステップ
仮誘い — 断られてもダメージゼロ
仮誘いとは、「もしタイミング合えば…」「都合が合ったら…」という軽いニュアンスで会う話をちらつかせる方法だ。相手が興味を示せば自然と話が進むし、もし断られても「そうですよね、また機会があれば」という流れでダメージを最小限にできる。
仮誘いの文例
「〇〇さんが前に気になるって言ってた△△の展示、僕もちょっと行ってみたいんですよね。もし〇〇さんも時間が合うときがあれば、軽く見て回れたら楽しそうだなーって思ったり…」
相手がOKなら…
「本当に一緒に行きましょうか! いつが良いですか?」と話を具体化。
相手がNOでも…
「ですよね、もし別のタイミングで行かれることがあったら、そのときお話聞かせてください!」と柔らかく引き下がり、関係を壊さない。
直球誘い — 日時・場所を提示
一方、直球誘いはもう少し踏み込む。具体的な日時や場所を提示し、相手が行くか行かないかをはっきり選択できるようにする手法だ。
直球誘いの文例
「今週の土曜日なんですが、〇〇のレコード市が開かれるんです。もし〇〇さんも行けそうなら、ちょっとご一緒しませんか? お忙しいと思うので、無理な場合は気にしないでくださいね。」
ここで大事なのは、「断られたらどうしよう」というあなたの不安を表に出さないこと。そして、断りやすい余白を残しておくことだ。相手に「気軽に断れるんだ」と思わせることで、逆にOKが出やすくなるというパラドックスがある。
4. 断られたときこそ勝負 — “余裕”を見せろ
当然ながら、誘いをしてすんなり「行きたいです!」と言ってもらえるケースばかりではない。特にまだDMの往復が少ない段階や、女性側の都合がつかない場合などで「ごめんなさい、その日はちょっと…」と言われることもある。
ここで焦って「じゃあ別の日は? 平日夜は? 何時なら大丈夫?」と詰め寄るのは絶対にNGだ。女性は余裕のない男性に警戒感を抱く。「あ、スケジュール合わないのは仕方ないですよね。また何かの機会に!」とサラリと潔く下がることで、“無害で感じの良い人”というポジションをキープできる。
後から相手に「やっぱり行きたい」と思わせる仕掛け
誘いに失敗したあとは「仕掛け」を作ることに専念しよう。あなたがSNSで「〇〇の情報」「自分の最新体験」などを楽しそうに発信していると、相手は「やっぱり一緒に行ったら楽しそう」と心変わりする可能性がある。そこで相手の方から「今度やっぱり行きませんか?」と声をかけてくるケースも多々報告されている。
5. “7日プラン” — リアルなスケジューリング例
本書のコンセプトとして「7日で会う」という目標を掲げている。それをより具体的にイメージしてもらうために、以下のスケジュール例を挙げよう。
1〜2日目: ファーストDM → 1〜2往復
3〜4日目: 共感ラリーで盛り上げる → 合計3〜5往復
5日目: “仮誘い”を軽く提案 → もし好反応があれば日時調整へ
6日目: 直球誘い → 返信が長引いても追撃はせず、相手の投稿への「いいね」でリマインド
7日目: 実際にオフラインで会う or 日程が合わなければ次回以降の機会へ
あくまで一例だが、大事なのは「タイミングを詰めすぎず、一方でズルズルと先延ばしにしない」ということ。お互いの熱があるうちにサクッと日時を決められれば理想的だし、タイミングが合わなくても「オフラインで会おうとした」事実は残るので、その後の展開がしやすい。
6. DMのゴールは“現実の接触”である
ここで改めて強調したいのは、DMはあくまで“現実”に出会う前のプロセスでしかないということ。DMだけで完結するオンライン恋愛を望んでいる女性は、そう多くない。もちろん中には、ただのSNS友達でいいという人もいるかもしれないが、あなたが「若い天使との実際の交流」を求めるならば、最終的にどこかのタイミングで会う話を持ちかける必要がある。
“DM止まり”になる理由
- お互い遠慮し過ぎてタイミングを逃す
- 「もっと仲良くなってから…」と先延ばししてるうちに気持ちが冷める
- “ガツガツ”しすぎて一度の誘いで失敗 → 関係が破綻
本書で解説した「仮誘い→直球誘い」のステップを踏むことで、これらのリスクを大幅に回避できる。
7. 具体例:45歳Yさんの“7日後デート”ストーリー
最後に、実際に「7日プラン」で成功した事例を紹介しよう。Yさん(45歳・会社員)は、SNSで「昭和の古着屋巡り」をテーマに発信し、20代半ばの女性Hさん(古着&アンティーク雑貨好き)と繋がった。
1日目:ファーストDM送信
コメント欄で軽く交流後、「DMで詳しく伺いたい」と伝えてファーストDM。その日は1往復で終わる。
2〜3日目:共感ラリー
Hさんが「実は私、まだ初心者なんですけど…」と語ったのを受け、Yさんが「最初に買った古着はどんなの?」など質問を投げて2〜3往復。Hさんも「Yさんはどこで古着探すんですか?」と興味を持ち始める。
4〜5日目:仮誘い
「今週末、都内で○○という古着イベントがあるので行ってみるつもりです。もしHさんも行かれるなら、現地でちょっとだけ話せたらな…なんて思ってます。お忙しいと思うので、無理そうでしたら僕が代わりに現地を見てきてレポしますね」
Hさんは「面白そうですね! でも日曜しか空いてなくて…」と返してくる。Yさんはすかさず「日曜、僕も空けられますよ。じゃあ良かったら13時ごろ現地で待ち合わせましょうか?」と勇気を出して直球誘いに移行。
6日目:軽くリマインド
DMで「明日、楽しみですね。天気も良さそうですし!」と軽いやり取り。Hさんも「私も色々とリサーチしておきます!」とワクワクしている様子。
7日目:実際に会う
イベント会場で待ち合わせし、二人で古着店を回る。そこからカフェに入り、お互いの好きな古着ブランド談義で盛り上がる。後日HさんのSNSには「今日は思いがけず、素敵な古着巡りの日になりました!」という投稿がアップされていた。
Yさんは後日「もし、あのタイミングで誘わずに先延ばししていたら、多分この出会いは消えていたと思う」と語ってくれた。もちろんYさんにも誘いを断られる可能性はあった。大事なのは適切な段階で躊躇せず誘う勇気と、断られたときの余裕を併せ持つことだ。
8. まとめ:あなたの箱庭が“現実”に開く扉
- 会う前に相手に「もし一緒に行ったら…」とイメージさせることで心理的ハードルを下げる
- 仮誘いは断られてもダメージが少なく、成功すれば自然に直球誘いへシフトしやすい
- 断られても焦らない。むしろサラリと引いて“余裕”を見せると、後から相手が戻ってくる可能性が高まる
- 7日プランを目標に、短期決戦で盛り上げ切るのが理想的。タイミングを外すと気持ちが冷めるリスクあり
ここまで実践すれば、あなたはもう「DMだけで終わるネット上の友達止まり」ではない。相手とリアルに会う日程を組み、実際に顔を合わせ、そこからさらなる関係を築いていくフェーズに突入できる。